NEXUS-708
1 耐無機酸性を有する
FKM-70(旧名4種D)を無機酸で使用すると表面が軟化劣化し使用に問題が生じますが、NEXUS-708では軟化、膨潤がほぼ無いため、使用可能です。
◆ 耐無機酸性 硬さ変化(試験条件:常温500時間)

2 メタノール、セロソルブ、ピロリドン類に使用可能
FKM-70では膨潤が大きすぎて使用不可能なメタノール、エチルセロソルブ、1-メチル-2-ピロリドンなどに対して使用可能です。使用可能薬品の判断は弊社代理店、営業までお問い合わせ下さい。
◆ 耐薬品性 体積変化率(試験条件:常温500時間)

3 耐アミン、アルカリ性に優れる
FKM-70やNEXUS-217はアミン系化合物が含まれている薬品では硬化劣化・分解して使用に適しませんでした。NEXUS-708ではアミン系化合物が添加されている薬品でも使用することができます。
下グラフにエチレンジアミンの浸漬結果を記します。
◆ 体積変化率 エチレンジアミン(試験条件:常温 750時間)

◆ 熱水浸漬試験 硬さ変化 エチレンジアミン1%水溶液(試験条件:150℃ 168時間)

物性・材料特性
試験項目 | 単位 | NEXUS-708 | JIS B2401-1 FKM-70 |
|
---|---|---|---|---|
推奨使用温度 | ℃ | 200~0℃ | 220~-15℃ | |
常態試験 | タイプAデュロメータ硬さ | ー | A72/S | A73/S |
引張り強さ | MPa | 17.9 | 14.4 | |
伸び | % | 290 | 229 | |
100%引張り応力 | MPa | 5.62 | 5.55 | |
老化試験 200℃x72hr. |
硬さ変化 | ー | +3 | -1 |
引張り強さ変化率 | % | +4 | +2 | |
伸び変化率 | % | -3 | +1 | |
耐油試験 175℃x72hr. |
ASTM No.1油 | |||
硬さ変化 | ー | +1 | -3 | |
引張り強さ変化率 | % | -2 | -7 | |
伸び変化率 | % | +7 | +6 | |
体積変化率 | % | +2 | 0 | |
IRM 903 油 | ||||
硬さ変化 | ー | -7 | -3 | |
引張り強さ変化率 | % | -17 | -11 | |
伸び変化率 | % | 0 | -2 | |
体積変化率 | % | +17 | +3 | |
圧縮永久 歪み試験 |
175℃ 22hr. | % | 18 | 6 |
200℃ 72hr. | % | 28 | 12 |
流体の種類 | NEXUS-708 | JIS B2401-1 FKM-70 |
---|---|---|
潤滑油 | ○ | ◎ |
シリコーングリース | ◎ | ◎ |
作動油 | ○ | ○ |
軽油・ガソリン | △ | ◎ |
クーラント液 | ◎ | △ |
水系切削油 | ◎ | ○ |
熱水・スチーム | ◎ | × |
有機酸類 | △ | × |
無機酸類 | ◎ | △(硝酸×) |
無機アルカリ類 | ◎ | △ |
酸化剤 | ◎ | △ |
脂肪族炭化水素 | ○ | ◎ |
芳香族炭化水素 | △ | ○ |
含ハロゲン炭化水素 | △ | ○ |
メチルアルコール | ◎ | × |
エチルアルコール | ◎ | ○ |
エーテル類 | × | × |
エステル類 | × | × |
ケトン類 | △ | × |
アルデヒド類 | × | × |
アミン類 | ◎ | × |
N₂O₂Heガス | ◎ | ◎ |
耐真空性 | ◎ | ◎ |
食品衛生法適合 | ◎ | ◎ |
※備考 ◎:使用可 ○:影響あるが使用可 △:やむを得ない場合以外使用不可 ×:使用不可
参考として御検討お願いします。使用環境、温度等によっては評価が変わる可能性があります。実際にご確認を行った後に御使用の程お願いします。
作成可能寸法
Oリング:JIS B2401-1 P、G、V、JASO F404、AS568、AN6227、AN6230、S、モリセイ規格、その他
品番によっては金型製作の関係上、納期がかかる場合があります。
その他形状につきましては弊社代理店へご相談ください。
各種製品についての詳細はカタログをご参照ください。
- 本ページに記載したデータは実測値の一例であり、規格値ではありません。
- 記載内容は、性能向上、仕様変更のため断りなく変更する場合があります。
- ご使用の際には、必ず事前にテストを行い、使用可否の判断をお願いいたします。