挑戦する企業

 
挑戦する企業

高品質・品揃え・即納で業過をリードし、あらゆる産業を支えるOリング業界メーカー

Oリング専業メーカーとして、一般規格品からオリジナル規格品まで10万点以上を取り扱い、ITと物流を駆使した即納体制で顧客ニーズに応える。国内生産にこだわり続けて70年、さらに地域の中堅中小企業と連携した問題解決や技術開発の挑戦を続ける。

部品と部品のつなぎ目から液体が漏れないように封じる役割を果たしている「Oリング」。
水道管やガス管、自動車や航空機のオイル漏れ防止、家電製品の防水、半導体製造、大型化学プラントや石油掘削の配管など、非常に幅広い分野で使われている工業製品だ。

材料は主にゴムだが、用途や使用環境によって求められる品質や特性が異なる。

例えば、使用される環境の温度域が広い場合は耐熱性や耐寒性、高圧がかかる場合は強度、薬品が使われるなら耐薬品性が必要になる。

これらの要求特性によって、材質を選び、配合物質を調整して加工し、顧客が求める品質レベルに到達しなければならない。

「円形のゴムはシンプルな形ですが、長年のノウハウの蓄積と熟練の技術がなければ、厳しい条件を満たす高品質で均一のOリングはできません」

そう語るのは、創業70年を迎えた株式会社森清化工代表取締役社長の毛利栄希氏である。

現在はOリング専業メーカーであるが、1951年の創業から15年近くは子ども用長靴を製造していた。 しかし、高度経済成長期を迎え、次第に資本力のある大手企業が長靴の大量生産を始めるようになる。 材質も合成樹脂に切り替わり、中小企業は窮地に立たされた。
そのとき、創業者で毛利社長の祖父・英夫氏は、長靴の製造からキッパリと手を引くという決断を下した。

「祖父には『ウチはゴムの会社だ』という一意専心の思いがありました。ゴム会社としてできることは何かを追求し続けた結果、Oリングに出会ったのです。」

子ども用長靴が売れるのは毎年、梅雨期と冬季と決まっていた。
子どもの数は年齢ごとに統計で分かるため、年2回の需要に合わせてサイズ別に販売数量を割り出しストックしておくことができる在庫商品だった。

実は、Oリングもまたサイズや材質など多数の種類がある製品で、在庫管理のノウハウが大きくモノをいう。
創業者はそこに目をつけ、Oリングメーカーへと生まれ変わらせることに成功したのである。
長靴と違ってOリングは工業製品なので、製品に求められる品質や精度は非常に厳密だ。

同社は、日本のOリングメーカーとして初めてFFKM(超高性能フッ素ゴム)製のOリングを製造販売、 81年にはJIS(当時、日本工業規格)を取得するなど、顧客の高い評価を得て業界での地位を確立していった。

丸いゴム製封止材は大きさも材質も多様

丸いゴム製封止材は
大きさも材質も多様

クリーン環境が求められる特殊Oリングにも対応

クリーン環境が求められる
特殊Oリングにも対応

金属から起こすことで顧客が求める形を創造

金属から起こすことで顧客が求める形を創造

国内生産の方針を貫き高品質を維持

2001年、のちに3代目を継承することになる毛利社長が入社。毛利社長は米国の大学を卒業後、現地の貿易商社勤務を経て帰国した。
当時の大きな課題の一つが、受注業務の効率化だった。

同社が保有するOリングの金型は1万5,000点、扱う合成ゴムの材質は120種類以上を数える。その組み合わせで生まれる膨大な種類の製品を電話とFAXで受注するため、回線が常にふさがっているような状態だった。
「そこで富士通株式会社の協力を得てEDI(電子データ交換)による自動販売システムの構築を推進しました。これによってお客様が直接オンライン上で在庫や価格を確認したり、製品を発注できるようになりました。
電話やFAXで人の手を介するよりも間違いがなく、24時間稼働なのでスピードアップもできました」創業者が掲げた同社の社是は「高品質・品揃え・即納」だ。

2000年代後半になると、海外で安くOリングを製造するメーカーも増えてきたが、同社はあくまで高品質にこだわり、国内生産の方針を貫いた。同社の事業はOリング一つに絞られている。そのため、人材も設備も、すべての経営資源があらゆるOリングに対応できるように整えられているのだ。

「当社のお客様が求めているのは、大量生産よりも、高い品質と豊富な品揃え、すぐに納品されることです。 海外生産では高品質を維持することは難しいですし、コロナ禍になってスピーディな対応もできなくなっています。結果的に当社の強みの強みがさら生かされることになりました」

働き方改革にも取り組んできた。
18~19年にかけて、育児や介護に携わる社員が仕事と家庭を両立できるように就業規則や人事制度を見直し、自宅でも情報を共有できるシステムを構築した。 テレワーク環境の整備が完了し、新しい時代の働き方にスムーズに移行している。

20年10月には、経済産業省の「地域未来牽引企業」に選定された。

墨田区は、同業のゴム会社が比較的多い地域だ。
お互いに切磋琢磨すると同時に、共通の課題に対しては協力して解決してきた歴史がある。

「中堅中小企業が連携することで、新しい製造技術を生み出したり、これまで解決できなかった問題を解決したりする。そんな日本のモノづくりがもつ力を、世界に向けて発信していきたい」

と毛利社長は決意を新たにする。

地域文化の中で育まれるOリング専業メーカーの動向に、これからも目が離せない。

規格品を対象とした量産工業(千葉)をはじめ、すべて国内自社工場で生産

規格品を対象とした
量産工業(千葉)をはじめ、すべて
国内自社工場で生産

出荷済み製品を含めた10万点以上の製品の追跡検索が可能

出荷済み製品を含めた10万点以上の製品の追跡検索が可能

※引用:SMBCマネジメント+

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